はじめに
メルセデス-AMGは、長年“爆音エンジン”を武器にスポーツカー界の頂点を走ってきた。
そのAMGが、ついに電動化時代へ本格参入する――。
その先兵となるのが、「Mercedes‑AMG GT XX Concept」だ。
本記事ではそのデザイン、性能、そしてマーケットに与える衝撃と、予想価格など、個人的に感じたAMGの戦略をざっくりとまとめてみました。
1. 電動で蘇る“AMGの魂”
AMGといえばそのほとんどが高回転V8 / V12「うなる」エンジンのイメージだ。
しかしGT XXは電気によって“サイレントな咆哮”を鳴らす。
エンジンレスの静けさの裏側で、0‑100km/h加速2秒台を狙う性能スペックは、実は内燃機関以上にスリリングだ。
即応する電動トルクは、まさに“爆発力”そのものだ。
また、EV化でも“AMGの走り”を感じさせるため、モーター制御やサウンドシミュレーションといった工学的アプローチが多く投入されている。
電動ながらもドライバーの“操作感への応答”は、従来モデルの延長線上に位置付けられている。
2. 未来感を纏ったフォルム

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
GT XXは、まるで2世代先を示すような低重心プロポーションを採用。
ホイールは21~22インチ級と見られ、ドア下には大きなアンダーフロアパネルが配置されている。
これらが光を受けて複雑な陰影を描き出す様は、まさに“超未来的”。
その分、車高は明らかに低く、乗降性よりも「視覚的インパクト」に全振りだ。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
リアのディフューザーは予備翼翼的な役割も担い、電気特有の熱管理とダウンフォースの両立にも配慮。
デザインと性能が一体化している様子が伝わる。
3. 驚異の加速と駆動制御
AMGは以前から「4モーター式EV」も探っていたが、GT XXはその真価を問うモデルとなる。
独立した車輪制御により、瞬時にトルクを配分し、旋回・加速・停止など各シーンで“エッジの効いた走り”を実現。
その結果、わずかなステアアングル変化にも敏感に反応し、“身体に伝わるリアルな感覚”が強化されている。
動画ではデモ走行シーンは少ないが、“ちょっとアクセル踏むだけで、後輪がすぐ反応してクイックに向きが変わる”と解説。
これが実現すると、峠もサーキットも“EVならではの即応コントロール”が恋しくなるはずだ。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
4. 航続距離と充電インフラの備え
多くのEVは500km未満の航続距離が一般的な中、GT XXでは600kmクラスを目標に設計。
これは「快適な長距離スポーツドライブ」を可能にするためだ。
加えて、800Vシステム採用によって、高速充電時には15分以内で80%まで充電できるポテンシャルを有するとされている。
「たった15分」「家族でSA寄ってお茶する間に充電完了」も夢ではない。
内燃機関で慣れ親しんだ“休憩と給油の感覚”が、EV時代にも継承される設計が施されている。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
5. AMGブランド戦略の核心
性能だけではなく、AMGのEV化にはブランド背景のがっちりした戦略がある。
- ラインアップ併存:ICEとEVの並行販売により、旧来ユーザーもEV世代も取り込む。
- フラッグシップとしてのEV:「GT XX」は限定・高価格設定にして希少価値を維持。
- 技術の実験場:ここで得られるEV制御技術やバッテリー管理は、他シリーズへ水平展開される。
結局、AMGにとって“電動化=危機”ではなく、“電動化=成長戦略”。
GT XXはその象徴として登場した。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
6. ライバル視点から見る「GT XX」
既にEVスポーツ市場では「ポルシェ・タイカンTurbo S」「テスラ・モデルS Plaid」など強敵が存在。
しかしGT XXは:
- AMGらしいエッジのあるサーキット性能、
- ラグジュアリー感を併せ持った内装・外装デザイン、
- 高効率な熱管理と冷却技術、
で差別化を図る。
「ラップタイム vs サーキットの幕開け」という期待感、「音よりも“制御とリニア感”で勝負する新世代」として位置づけている。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA
ちなみにこのシート、GT3の廃タイヤをリサイクルした原料から作られるとのこと。
7. 市場へ降り立つまでのロードマップ
- 2025年:この動画が公開され、概念を認知。
- 2026–2027年:開発プロトタイプ走行 → 試験・調整フェーズ。
- 2028年:限定生産&納車開始。価格は€250,000超、日本では4億円前後になる可能性。
- 以降:技術搭載版のグレード展開や、派生EVモデルの登場も予想される。

https://www.youtube.com/watch?v=KoPOQ-KchkA

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✅ まとめ:AMGの「静かな咆哮」がやってくる
Mercedes‑AMG GT XX Conceptは、エンジンではなく電気で“AMGらしさ”を示す試金石だ。
電動化の進む自動車業界の中で、「速さ」「操作感」「デザイン」「ブランド体験」すべてをEVで再定義する挑戦がここにある。
焦点はやはり“走りの本質”をぶらさずに、未来技術をどう融合させるか。
それが成功すれば、AMGの“静かなる咆哮”は、内燃機関の時代以上に恐ろしいものとなるかもしれない。
F1も頑張ってほしい。
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