Ferrariからついにラ・フェラーリの後継のスポーツカー、
フェラーリF80が発表になりました。
マクラーレンW1との激しい戦いが予想される中、限定799台という希少性から、5億円超えの超高額ながら発売と同時に完売となりました。
一体、F80はどんなクルマなのでしょうか?
ラ・フェラーリから受け継いだDNAと、最新のテクノロジーが融合したF80の魅力を、わかりやすくご紹介します。
歴代のフェラーリスペシャルカーとの値段を含めた比較、マクラーレンW1とのスペック比較表も作ってみましたので、もしも手に入れるならどちらがお好みか?など合わせて、お楽しみください。
フェラーリ【F80】とは?
フェラーリF80は、2024年にマラネッロで発表された最新のフェラーリスペシャルモデルで、ル・マンで2連勝した499Pの設計を基に開発されました。
ハイブリッドシステムと高度な空力設計、最先端の素材技術を駆使し、ストリートカーとして驚異的な性能を誇ります。
もちろんF1からのフィードバックも至る所に活かされているハイパーカーです。
F80の主要スペック:
- 全長: 4,840mm
- 全幅: 2,060mm
- 全高: 1,138mm
- ホイールベース: 2,665mm
- 車重: 1,525kg(乾燥重量)
- エンジン: 3L V6ツインターボ + Eターボ(120°)
- 最高出力: 1,200馬力(システム合計)
- 加速性能: 0-100km/h 2.1秒、0-200km/h 5.7秒
- 最高速度: 350km/h
F80には、3つのモーターが搭載されています。
フロントには2つのEモーター、リアにはエンジンを補助するモーターがあり、システム全体で1,200馬力を発生します。
このハイブリッドパワーユニットは、F1で培った技術を取り入れており、加速性能とコーナリング性能に優れています。
歴代フェラーリスペシャルモデルとの比較
フェラーリはこれまで、創業記念や特別な技術を搭載した限定車を定期的にリリースしてきました。
以下の表で、F80と歴代モデルを比較し、その進化を確認してみましょう。
フェラーリF80とフェラーリの歴代スペシャルモデルの主なスペックおよび発売当時の価格を比較しました。
モデル名 | 発売年 | エンジンタイプ | 排気量 | 最高出力 | トルク | 0-100km/h加速 | 最高速度 | 重 量 | 発売当時の価格(約) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F80 | 2024 | ハイブリッド V6 ツインターボ | 3.0L | 1,200馬力 | 900Nm | 2.2秒 | 500km/h | 1,525kg | 約5億円 |
LaFerrari | 2013 | ハイブリッド V12 | 6.3L | 963馬力 | 900Nm | 2.6秒 | 350km/h | 1,585kg | 約1.7億円 |
Enzo | 2002 | 自然吸気 V12 | 6.0L | 660馬力 | 657Nm | 3.3秒 | 350km/h | 1,365kg | 約7,800万円 |
F50 | 1995 | 自然吸気 V12 | 4.7L | 520馬力 | 471Nm | 3.7秒 | 325km/h | 1,230kg | 約4,500万円 |
F40 | 1987 | ツインターボ V8 | 2.9L | 478馬力 | 577Nm | 4.1秒 | 324km/h | 1,100kg | 約4,000万円 |
288 GTO | 1984 | ツインターボ V8 | 2.9L | 400馬力 | 496Nm | 4.9秒 | 305km/h | 1,160kg | 約3,000万円 |
フェラーリF80の進化
フェラーリF80は、歴代のスペシャルモデルに比べてさらなる技術革新が施されています。
特に注目すべきは、Eターボ技術とアクティブエアロダイナミクスです。
- Eターボ技術
F80では、ターボラグを減少させ、低回転域でも瞬時にブーストをかけるために「Eターボ」を採用しています。
これは、タービンとコンプレッサーの間に48Vのモーターを配置し電動でターボを動かす仕組みです。
この技術により、従来のターボモデルに比べて、加速レスポンスが向上しています。
- アクティブエアロダイナミクス
空力性能を最大限に活用するために、F80にはアクティブウィングが搭載されています。
リアウイングは、走行速度や加速度に応じて自動的に角度が調整され、ダウンフォースを最適化します。
このリアウイングにより、高速走行時の安定性が大幅に向上します。
- カーボンモノコック
F80は、カーボンファイバー製のモノコックを採用しており、軽量で剛性の高い車体構造を実現しています。
これにより、車両の重量を抑えつつ、コーナリング時の安定性と耐衝撃性能が向上しています。 - 3つのモーターシステム
フロントに2つ、リアに1つのモーターを搭載し、システム合計で1,200馬力を発生します。
これにより、加速性能が飛躍的に向上し、0-100km/hはわずか2.1秒、最高速度は350km/hに達します。 - F1技術の導入
F80では、フェラーリがF1で培った様々な技術が取り入れられています。
特に、軽量化技術やサスペンションシステムはF1での知見が活かされており、路面状況に応じて瞬時に最適なセッティングに調整されるアクティブサスペンションが搭載されています。
F80のデザインとインテリア
未来と伝統の融合
F80のデザインは、フェラーリの伝統的なデザイン言語を継承しつつ、未来的な要素を大胆に取り入れることで、唯一無二の存在感を放っています。
- F40へのオマージュ: F80のフロントセクションは、フェラーリの伝説的なモデルであるF40のデザインを彷彿とさせます。
ホイールアーチの末端には垂直なパネルがドアからそびえ立ち、F40の力強い印象を現代的に解釈しています。 - 499Pからのインスピレーション: 湾曲やブロワー・スロットなど、F80のエクステリアには、フェラーリのWECプロトタイプレーシングカーである499Pのデザイン要素が散りばめられています。
これにより、F80は公道走行可能なレーシングカーとしての顔を持ち合わせています。 - 空力性能の追求: F80のエクステリアは、単に美しいだけでなく、空力性能の向上にも大きく貢献しています。
カーボンファイバー製フロント・ボンネットのSダクトや、2枚のフロント・ウィングなど、各パーツが緻密に計算され、F80の高速安定性とコーナリング性能を最大限に引き出します。
細部へのこだわり
F80のデザインは、その大胆な造形だけでなく、細部へのこだわりも際立っています。
- 新開発ステアリングホイール: F80には、このモデル専用に開発された新ステアリングホイールが装備されています。
このステアリングホイールは、今後のフェラーリの公道用モデルにも採用される予定であり、F80がフェラーリデザインの新たな章を開いたことを象徴しています。 - カーボンファイバーの多用: F80のボディパネルには、軽量かつ高強度のカーボンファイバーがふんだんに使用されています。
これにより、F80は軽量化と剛性向上を両立し、卓越したパフォーマンスを実現しています。
まとめ
フェラーリF80のエクステリアデザインは、フェラーリの伝統と革新が融合した、まさに芸術作品と言えるでしょう。
F40のような伝説的なモデルへのオマージュ、499Pからのインスピレーション、そして最新の空力技術の導入など、F80のデザインには、フェラーリの情熱と技術力の結晶が凝縮されています。
特に、フロントセクションのエアロダイナミクスは、ダウンフォースを高めるための工夫が随所に見られます。
- フロントSダクト
フロントには3つのSダクトが配置され、空気の流れをコントロールし、ダウンフォースを発生させます。
また、ブレーキの冷却を効果的に行うためのダクトも設計されています。 - ディヘドラルドア
インテリアデザインも斬新です。
F80では、ドライバーが中心となる設計が施されており、助手席はやや後方にオフセットされています。
これにより、ドライバーが運転に集中できる空間が作り出されています。 - 物理ボタンの復活
ステアリングホイールは新設計され、物理ボタンが復活しました。
これは、ハプティックフィードバックの操作に不満を持つドライバーにとって歓迎すべき変化です。
まとめ:フェラーリF80の魅力
フェラーリF80は、歴代スペシャルモデルの集大成とも言える革新技術が詰まった一台です。
ハイブリッド技術やEターボ、アクティブエアロダイナミクスなど、最先端の技術が搭載されており、フェラーリの持つスポーツカーブランドとしての誇りが感じられます。
歴代スペシャルモデルと比べて、F80はより軽量でパワフルな性能を持ちながら、ドライビングエクスペリエンスの楽しさを追求しています。
限られた台数のみが生産され、すでに完売となっているため、今後はその価値がさらに高まることが予想されます。
が、個人的にはラ・フェラーリほどリセールが良いとはあまり思えません。
(デザイン面が、、、)
ルクレールが買ったデイトナSP3の方が個人的には好き。
Ferrari F80 vs McLaren W1:究極のハイパーカー対決
2024年は、スーパーカー好きにとって忘れられない年になるでしょう。
なぜなら、FerrariとMcLarenがそれぞれ新しいハイパーカーを発表し、自動車業界に大きな衝撃を与えたからです。
(あとはポルシェの新型ハイパーカーの発表を待っています。新3大巨頭となるか?)
今回は、その2台、Ferrari F80とMcLaren W1を徹底比較し、どちらが真の勝者かを探っていきます。
1. デザインの衝撃度
まず目を引くのは、それぞれのデザインです。
Ferrari F80は、80周年を記念するモデルとして登場しましたが、そのデザインには賛否両論があります。
LaFerrariやEnzoのような「ワイルドさ」が感じられないという声もあり、特にフロント部分がMcLaren W1に比べて控えめです。
一方で、McLaren W1はその名の通り、長いテールと空力を意識したデザインが特徴的で、まさに視覚的に「衝撃的」といえる仕上がりです。
デザイン面での注目度では、McLaren W1が一歩リードしていると言えるでしょう。
このフロントマスク
(チリンドリ+F40+若干ラ・フェラーリ?)
が賛否を呼びそうです。。
2. エンジンのパワーと性能
次に、エンジンについて見てみましょう。
Ferrari F80は、これまでの記念モデルで採用されていた自然吸気のV12エンジンではなく、ツインターボV6エンジンを搭載しています。
LaFerrariファンの一部からは不満の声も上がっていますが、このV6エンジンは驚異的なパフォーマンスを発揮します。
900馬力の出力を誇り、電動ターボと3つのモーターによるハイブリッドシステムで総出力は1,200馬力に達します。
対して、McLaren W1はV8エンジンを採用し、1,275馬力を誇ります。
パワーだけで見れば、McLarenがわずかに優れていますが、F80も決して引けを取っていません。
3. 重量とパワーウェイト比
ハイパーカーにおいて、重量は非常に重要な要素です。
Ferrari F80の乾燥重量は1,525kgで、McLaren W1の1,399kgに比べてやや重めです。
この違いは、パワーウェイト比にも影響を与えています。
Ferrari F80のパワーウェイト比は787馬力/トンに対し、McLaren W1は911馬力/トン。
ここでもMcLarenが優勢です。
ただし、0-100km/hの加速では、F80がわずか2.15秒でMcLaren W1を上回る結果となっています。
これには、Ferrari F80が全輪駆動であることが大きく関与しており、リア駆動のMcLaren W1に対して有利に働いています。
4. 空力性能とハンドリング
空力性能でも、両車は高度な技術を採用しています。
Ferrari F80は、アクティブサスペンションとダウンフォースを強化する大きなリアウィング、そしてル・マンからインスパイアされたフロントスプリッターを搭載し、時速155マイルで1,000kgものダウンフォースを生み出します。
McLaren W1も、その長いテールとアクティブエアロダイナミクスにより、非常に優れたダウンフォースを発揮しますが、Ferrari F80と比べるとやや控えめです。
また、ハンドリングにおいては、McLaren W1の軽量ボディとリア駆動が非常に優れたバランスをもたらし、コーナリング時の楽しさを強調しています。
対して、F80は全輪駆動で安定感があるため、加速性能や直進時の安定性で勝る印象です。
5. 価格と希少性
最後に価格と希少性についてですが、Ferrari F80の価格は約300万ポンド、McLaren W1は200万ポンドです。
価格面ではMcLarenが手頃に見えるものの、両車ともすでに全てのモデルが完売しています。
さらに、Ferrari F80は世界で799台、McLaren W1は399台限定で生産されており、F80の方がやや多く生産されていますが、いずれも極めて希少です。
結論
Ferrari F80とMcLaren W1は、それぞれ異なる強みを持っています。
Ferrari F80は圧倒的なパワーと全輪駆動による加速性能が特徴であり、McLaren W1は軽量ボディと優れたパワーウェイト比で、よりスリリングなドライビング体験を提供します。
どちらが優れているかは、最終的には好みによるかもしれませんが、究極のハイパーカー対決としては、どちらも譲れない魅力を持っていることは間違いありません。
以下はMcLaren W1とFerrari F80の主なスペックと価格の比較表です。
項目 | McLaren W1 | Ferrari F80 |
---|---|---|
エンジン | 4.0L ツインターボ V8 | 3.0L ツインターボ V6 |
ハイブリッドシステム | 単一電動モーター | 3モーター(後輪1基、前輪2基) |
総出力 | 1,275馬力 | 1,200馬力 |
最大トルク | 1,200 Nm | 850 Nm |
0-100km/h加速 | 2.7秒 | 2.15秒 |
最高速度 | 約217 mph (350 km/h) | 約217 mph (350 km/h) |
パワーウェイト比 | 911馬力/トン | 787馬力/トン |
乾燥重量 | 1,399 kg | 1,525 kg |
ダウンフォース | 未公表 | 1,000 kg(時速155マイル時) |
シャシー | カーボンファイバー構造 | 新型カーボンシャシー (3Dプリント部品採用) |
価格 | 約200万ポンド(約3.5億円) | 約300万ポンド(約5億円) |
生産台数 | 399台限定 | 799台限定 |
駆動方式 | 後輪駆動 (RWD) | 全輪駆動 (AWD) |
最後に
どうしたFerrariさん。。プロサングエあんなに良かったのに、、、チリンドリは色々アレだけどV12で男気見せてくれたのに、ラ・フェラーリの後継がこういう形とは少し驚きました。
しかし、個人的にスクーデリアフェラーリが少し上向いて来た事で溜飲を下げたいと思います。
F1ユナイテッドステイツGP、アメリカCOTAでのフェラーリの活躍を祈念しております。
(スペシャルカラーリングあるかな?)
今回は、フェラーリの新型「F80」についてざっくり速報的にまとめてみました。
より詳しく知りたい方は、下記に紹介するYouTubeチャンネルなどをチェックしてみてください。
またインプレッション試乗情報など出て来ましたら紹介します。
参考にしたYouTube
Ferrariのオフィシャルパートナー
PUMAのオフィシャルウェア
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