アメリカ大統領の3つの「移動の象徴」
トランプ前大統領の来日で再び脚光を浴びたのが、——
空飛ぶホワイトハウス エアフォースワン(Air Force One)、
羽田から飛び立つ マリーンワン(Marine One)、
そして皇居までを駆け抜ける装甲車 ビースト(The Beast)。
どれもまるで映画のような存在ですが、実は一つひとつに知られざる秘密が隠されています。
今回は、それぞれの役割と驚きのトリビアをわかりやすく紹介します!
✈️ エアフォースワン:空飛ぶホワイトハウス

CC BY-SA 2.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0,
ウィキメディア・コモンズ経由で
🟦 1. 名前ではなく「コールサイン」だった!
「エアフォースワン」は特定の機体名ではなく、大統領が搭乗している空軍機のコールサイン。
別の機種でも大統領が乗れば、その瞬間から“Air Force One”になります。
🟦 2. 現在の主力は「VC-25A」
現在運用されているのは、ボーイング747を改造したVC-25A。
1990年から使用されており、
機内には執務室、医療室、会議室、専用寝室まで完備。
まさに“空飛ぶホワイトハウス”です。
2026年以降には次世代機「VC-25B」が登場予定。
電磁パルス(EMP)対策や通信装備がさらに強化されているようです。
しかし、完成が遅れていてトランプ大統領がご機嫌斜めだとか・・・
🟦 3. 空中給油で無限に飛べる?
理論上、空中給油を繰り返すことで地球を周回し続けることも可能。
核攻撃などの緊急時には、空から国家指揮を取る「飛行司令センター」としての役割を果たします。
🟦 4. 大統領の好みも反映
機内の食事はすべて大統領仕様。
トランプ氏の場合、「ウェルダンのステーキ」と「ダイエットコーク」は定番だとか。
安全確保のため、食材はすべて事前検査を通過したもののみ使用されます。
⬇️こちらは嘉手納基地に居たアメリカの政府専用機(2022頃)

🚁 マリーンワン:ホワイトハウスの芝生から飛び立つヘリ

🟩 1. こちらも「呼び名」だった
「マリーンワン」も大統領が乗っている海兵隊機のコールサインです。
通常は「VH-3D シーキング」(今回来日)や「VH-60N ホーク」などが使用され、
2027年には新型「VH-92A」への更新が予定されています。
🟩 2. ホワイトハウスの南庭から離陸
ニュース映像で見られる、芝生から大統領がヘリに乗り込み離陸するシーン。
あれこそマリーンワンの象徴。
海兵隊員が整列して敬礼する姿は、まさにアメリカの伝統儀式のひとつです。
🟩 3. ダミーヘリで“どれが本物かわからない”
実際の運用では、同型のヘリが複数機同時に飛行します。
どれに大統領が乗っているかを外部から分からないようにするための防衛策です。
このため、上空から見ても「どの機体が本物?」と判別できません。
🟩 4. 来日でも話題に
トランプ前大統領の来日では、マリーンワンが東京郊外に登場。
SNSでは「映画みたい」「本物のシークレットサービスだ」と話題になりました。
トランプ大統領は今回、羽田空港と港区六本木にある在日米陸軍施設「赤坂プレスセンター」とのあいだを「マリーンワン」で移動。
🚘 ビースト:地上の要塞 “The Beast”

🖤 1. 「ビースト」は通称名
正式名称は Presidential State Car(大統領専用車)。
その重厚な外観から「The Beast(獣)」の愛称で呼ばれています。
2018年に登場した最新型は、ゼネラルモーターズ(キャデラック)製。
🖤 2. まるで戦車! 驚異の防御力
車体重量は約9トン。
ドアの厚みは約20cm、窓ガラスは防弾仕様で15cm以上。
化学兵器や生物兵器にも耐えられる気密構造を持ち、
タイヤは銃撃を受けても走行可能なランフラット仕様です。
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https://www.youtube.com/watch?v=N_xe4u-TRg4 より引用
🖤 3. 医療装備まで完備
車内には**酸素ボンベと輸血用の血液パック(大統領の血液型と同じ)**を常備。
また、車列の中には通信車両・電子戦車両が連携して走行します。
まさに“地上の司令センター”です。
🖤 4. 運転手は「大統領専属の精鋭」
運転を担当するのは、選抜されたシークレットサービス隊員。
射撃・格闘・ドライビングテクニックのすべてで最高ランクの訓練を受けています。
極限状況でも冷静に対処できるプロだけがハンドルを握ります。
🖤 5. トランプ仕様の“カスタム・ビースト”
トランプ前大統領は、就任時に自身仕様のビーストを導入。
外観はキャデラック・エスカレード風で、内装は革張り+通信端末内蔵。
一説では1台あたり**約160万ドル(約2億円)**ともいわれています。
トランプ米大統領を乗せた専用車 #ビースト が都心を走り皇居に向かいました。 pic.twitter.com/0nOnbwh2Cx
— 産経新聞写真報道局 (@Sankeiphoto_TYO) October 27, 2025
🧭 3つの「大統領の乗り物」比較表
| 項目 | エアフォースワン | マリーンワン | ビースト |
|---|---|---|---|
| 運用組織 | アメリカ空軍 | アメリカ海兵隊 | シークレットサービス |
| コールサインの意味 | 大統領が乗る空軍機 | 大統領が乗る海兵隊機 | 通称・非公式名称 |
| 主な用途 | 長距離移動(海外など) | 短距離移動(空港~市街) | 地上移動(都市内) |
| 機体/車種 | Boeing VC-25A/B | VH-3D / VH-92A | Cadillac “The Beast” |
| 特徴 | 空飛ぶホワイトハウス | 芝生から離陸する象徴ヘリ | 地上の要塞 |
| 防御性能 | EMP・ミサイル・電子防衛 | 同行護衛機・電子対策 | 防弾・耐爆・化学防御 |
| 運用開始 | 1990年~ | 1970年代~ | 2009年~(新型2018~) |
🎬 これらの乗り物が活躍する映画
アメリカ大統領専用の乗り物である「エアフォースワン」「マリーンワン」「ビースト」は、その象徴的な存在感から映画やドラマにもたびたび登場します。以下に、代表的な作品を紹介します。
🎬 エアフォースワン(Air Force One)が登場する映画
🛩️ 『エアフォース・ワン』(1997年)
- 主演:ハリソン・フォード
- 内容:テロリストにハイジャックされた大統領専用機エアフォースワンを、ハリソン・フォード演じる大統領自身が奪還するという、まさに王道アクション。
- トリビア:実際の機体内装を参考にしたセットが組まれており、「最もリアルな大統領専用機の再現」として評価が高いです。
✈️ 『エンド・オブ・キングダム』(2016年)
- エアフォースワンが登場するシーンがあり、大統領避難時の緊迫した空のシークエンスが印象的です。
🚁 マリーンワン(Marine One)が登場する映画
『ホワイトハウス・ダウン』(2013年)
- 大統領が乗るマリーンワンが攻撃されるシーンがあり、ホワイトハウス防衛戦の象徴的な場面のひとつ。
- トリビア:実際の大統領ヘリは軍が運用していますが、映画ではCGと実機レプリカを併用して撮影。
『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013年)
- 北朝鮮のテロリストがホワイトハウスを襲撃する際に、マリーンワンの偽装機などが登場。
- 大統領脱出用ヘリとしてのリアルな運用描写がされています。
🚘 ビースト(The Beast)が登場する映画・ドラマ
『エンド・オブ・キングダム』(2016年)
- ロンドン訪問中の大統領が乗車している「ビースト」が襲撃されるアクションシーンあり。
- 実際の仕様に基づいた装甲車として描かれ、重厚感ある登場です。
『デイ・アフター・トゥモロー』(2004年)
- 冒頭で大統領が「ビースト」に乗って避難するシーンが描かれ、国家非常事態時の象徴的なアイテムとして登場。
『VEEP/ヴィープ』(HBOドラマ)
- コメディながら、ビーストが頻繁に登場。副大統領専用車も出てくるなど、政治の裏側を皮肉に描く作品。
🎥 オススメ映画まとめ
| 乗り物 | 代表的な登場作品 | 見どころ |
|---|---|---|
| エアフォースワン | 『エアフォース・ワン』(1997) | 大統領がテロリストに立ち向かう王道アクション |
| マリーンワン | 『ホワイトハウス・ダウン』(2013) | 大統領避難シーンのリアルな描写 |
| ビースト | 『エンド・オブ・キングダム』(2016) | 攻撃を受けてもびくともしない最強リムジン |
最近見た映画でヘッド・オブ・ステイトってコメディーですが、エアフォースワンが簡単に撃墜されますww
ありえなくて笑えますので、お暇ならどうぞ。(ビーストも出てきます)アマプラで見れます。

🏁 最後に
アメリカ大統領の移動手段は、単なる“乗り物”ではありません。
それぞれが、空・海・陸の安全を守る最終防衛ラインです。
- エアフォースワン:世界を飛び回る空の執務室
- マリーンワン:ホワイトハウスの芝生を離陸する象徴
- ビースト:街を走る鋼鉄の要塞
この3つがそろうことで、大統領は「どんな場所でも国家を指揮できる」存在になります。
来日中にこれらを間近で見た日本のファンの中には、
「まるでハリウッド映画のワンシーンだった」と語る人も多かったそうです。
東京で見れた方ラッキーでしたね!


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